コンテナ船 物流 海運 港湾 MOL KLINE NYK EVERGREEN WANHAI OOCL

国際物流事業者要覧(2017年版)

価格:3,024円
(2017/12/14 06:03時点)
感想(0件)

海上コンテナは世界にいくつある?(2015年版)

海上コンテナ

 

 港以外に、色々なところで見かける海上コンテナですが、世界にどれ位あるのでしょうか?先日、「ONEコンテナ引き渡しへ」の記事を紹介した際に、ふと疑問に思いました。そこで、そういったデータが無いか色々調べてみました。

 

 結論から言うと、私の持っている資料からは最新データを探し出すことが出来ませんでしたが、イギリスの調査会社DREWRY社(英文)が、世界にある海上コンテナ数を調査していましたので、発表されている2015年末時点の数量などをご紹介します。

 

 まず、サイズ別の集計です。

海上コンテナサイズ

本数

TEU換算

TEU割合

20フィートコンテナ(ハイキューブ含む)

 

11,352,961

 

11,352,961

 

31.3%

40フィートコンテナ(ハイキューブ含む)

 

12,163,407

 

24,326,814

 

67.1%

45フィートコンテナ

235,796

530,541

1.5%

その他

30,052

39,640

0.1%

合計

23,782,216

36,249,956

100%

 

 各国ごとに見ると輸出入の状況などで、20フィートコンテナや40フィートコンテナのトレードに偏りがあるのが普通ですが、トータルで見ると、本数ではほぼ同数となっています。次に、タイプ別の集計です。

タイプ

TEU

TEU割合

スタンダード型ドライコンテナ(GP)

 

32,252,132

 

89.0%

特殊ドライコンテナ(フラットラック、オープントップなど)

 

1,029,317

 

2.8%

リーファーコンテナ

2,595,037

7.2%

タンクコンテナ

373,470

1.0%

合計

36,249,956

100%

 

 四日市港は臨海部に3つのコンビナートがある工業港の性格を帯びた港なので、よくタンクコンテナを見かけますが、コンテナの全体量に占める割合で言えばたった1%程度のようです。
 続いて、所有形態別の集計です。海上コンテナは原則、船会社の所有となりますが、膨大な海上コンテナを全て船会社で調達できないので、UES International Container leasingやTriton Container Internationalなど様々なリース会社からコンテナをリースしているのが一般的です。

海上コンテナ 海上コンテナ 海上コンテナ

所有形態

TEU

TEU割合

リース会社所有

17,754,064

49.0%

船会社所有

17,331,509

47.8%

その他

1,164,383

3.2%

合計

36,249,956

100%

 

 

 この数量は2015年末現在のものですので、2017年も終わろうとしている現時点と異なると思いますが、傾向を知るのには問題ないかと思います。まもなく、2016年末の結果が発表されるようなので、また、改めてご紹介したいと思います。


コンテナはこうして出来る

CONTAINER  非常に興味深い映像を見つけたので紹介します。 以前、海上コンテナは世界にいくつある?(2016年版)で紹介しましたが、2016年現在、世界に36,453千TEU製造されており、その9割は中国で製造されているのはご存知でしょうか? 今回の映像は、その中国の大手製造メーカーのCIMC社(中国国際海運集...

≫続きを読む

海上コンテナは世界にいくつある?(2016年版)

 先日、海上コンテナは世界にいくつある?(2015年版)で、2015年末時点での海上コンテナ数を紹介しましたが、今回は、2016年末の資料を入手しましたので紹介します。 まずは、2016年末の世界の海上コンテナフリートについてですが、Drewryからの年次レポート「Container Census ...

≫続きを読む

海上コンテナは世界にいくつある?(2015年版)

海上コンテナ  港以外に、色々なところで見かける海上コンテナですが、世界にどれ位あるのでしょうか?先日、「ONEコンテナ引き渡しへ」の記事を紹介した際に、ふと疑問に思いました。そこで、そういったデータが無いか色々調べてみました。 結論から言うと、私の持っている資料からは最新データを探し出すことが出来ませんでしたが...

≫続きを読む

「EVER BLISS」(2,800TEU型)竣工(EVERGREEN)

EVER BLISS (Marine Traffic com.より)EVERGREENのアジア域内航路用最新鋭コンテナ船が、台湾国際造船股有限公司(CSBC Corp.)造船所で竣工しました。写真を見ていただければ判るとおり、船首の形が独特です。実は、昨日ご紹介したT.S.LINESの「T.S. BANGKOK」(1,8...

≫続きを読む

「T.S. BANGKOK」(1,800TEU型)竣工(T.S.LINES)

先月、台湾船社のT.S.LINESが日本〜タイ航路(JHT航路)に、新造のコンテナ船を投入しました。このコンテナ船は、河川港のタイのバンコク港に入港出来るぎりぎりのサイズ(1,800TEU型)で建造されており、何といっても船首の形状が独特のものです。2017年8月21日付けCyber shippi...

≫続きを読む

船体のマーク(船首部編)

FORWARD SECTION 皆さんは、コンテナ船に限らず船の船体に書かれたマークが気になりませんか?今回は、基礎的な説明ということで、船首部によく書かれているマークをご紹介します。不定期ですが、次回は船尾部、次々回は中央部を紹介します。なお、知っていて何かメリットになることはないと思いますが、友達などと港を見に行って船が停泊し...

≫続きを読む

船の雑学@(ラットガード)

RAT GUERD 船の雑学ということで、あまり知られていない船の設備など色々ご紹介したいと思います。でも、一般的な話だと、インタ-ネットや書籍を使って調べれば、すぐ判りますので、少しマニアックな内容にしたいと思っています。ゆえに、あまり物流には役立ちませんが、雑学としては十分役立ちますので不定期ですが、よろしくお願い...

≫続きを読む

コンテナ船の歴史@

在来船 明光丸 1 コンテナ船の黎明期コンテナ船は、船会社が寄港地を発表し、東京の山手線のようにぐるぐる港を回る定期船(ライナー)に分類されます。対比されるものとして、電力会社や商社など特定荷主との契約により、需要がある場所に配船されるものを不定期船(トランパー)と呼びます。コンテナ船以前の定期船の貨物というものは...

≫続きを読む

コンテナ船の歴史A

rhinemaru 2 巨大船の誕生邦各船社が先進諸国間にコンテナ船の配船を完了した1976年ごろの状況は、日本〜北太平洋航路で738〜1,000TEUクラスが、日本〜ニューヨーク航路で1,700〜1,900TEUクラス、日本〜豪州航路が1,178TEU〜1,184TEUクラス、日本〜欧州航路が1,842TEU〜2,9...

≫続きを読む

コンテナ船の歴史B

OOCL JAPAN 4 スーパーポストパナマックス型の登場その後も大型化が進み、1996年までには積載コンテナで6,000TEU型のコンテナ船が登場してきています。この頃に、管理人がコンテナ船に航海士として乗船します。私の最初に乗船したコンテナ船は、1,800TEU程度であり、東南豪州航路に就航していました。この頃から...

≫続きを読む