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船の雑学@(ラットガードについて)
船の雑学ということで、あまり知られていない船の設備など色々ご紹介したいと思います。でも、一般的な話だと、インタ-ネットや書籍を使って調べれば、すぐ判りますので、少しマニアックな内容にしたいと思っています。
ゆえに、あまり物流には役立ちませんが、雑学としては十分役立ちますので不定期ですが、よろしくお願いします。もしかしたら、船社関係の人と話すときに役に立つかもしれません。
最初の話題は、「ラットガード」についてです。英語では「Rat Guard」と書きます。
上の写真のように、船の係留ロープに、こんな器具が付いているの見たことありませんか?(上の写真の係留先に取り付けられている赤色の円形の器具です。)
たまたま、後ろにもOOCLの船が係留していたので撮った写真がこちらです。
こちらにも付いていますね。
これって何か判りますか?
これは、係留ロープから船にネズミを乗らせないための器具でいわゆるネズミ返しです。多くの場合、円盤ないしは円錐型の金属製で、舫い綱に挟み込むように装着するための切れ目が設けられています。ラットガードは、通常アルミ製で見る限り安そうなのですが、需要自体が少ないので、非常に高額となっています。
私が乗船していた外航船でも寄港する度に、必ずラットガードを設置していました。また、定期的に船内で駆除作業も行っていましたので、乗船中、船内でネズミを見かけることはありませんでした。
諸外国では、猫の絵を描いた(多分、乗組員が書いた)ラットガードがあったり、非常にユニークです。
なお、外航船には、検疫法に基づきねずみ族駆除証明書又は駆除免除証明書の所持が義務付けられており、不所持で他国に入港した場合、運航を止められる可能性がありますので、たかがネズミ、されどネズミです。