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「MOL SEABREEZE」(MOL)

MOL

前回紹介した「MOL SPARKLE」の姉妹船でCBE航路に就航する「MOL SEABREEZE」です。竣工が2010年なので比較的若い船齢のコンテナ船です。

 

このシリーズの要目を見ていただくと判るように、全長が199m、全幅が32.2mとなっています。全幅は、旧パナマ運河の幅に合わせていると判っても、自動車専用船にも見られるこの長さ、この長さにしている意味をご存知ですか?

 

例えば、四日市港や名古屋港のある伊勢湾の入口には、海上交通安全法に定める伊良湖航路があります。この航路は、完全分離ではないので、航路内で巨大船同士ですれ違うことを禁止しています。そうなると、伊勢湾から出ていこうとする巨大船と、伊勢湾に入ろうとしている巨大船が伊良湖水道の通行が同じタイミングとなってしまう場合、どちらかが時間調整をしなければいけません。(厳密には、管制センターがあり、そこで通行の調整を行っています。)

 

また、伊良湖航路を航行するにあたっては、警戒船を付けることになりますが、先導する警戒船はどれでも良いわけではなく、規則に定められた消防設備が整った警戒船でなければならず、そのコストもばかになりません。

 

こういったことから、経済合理性を前提として、日本国内に寄港することが多い船を建造する場合には、この全長199mが検討される訳です。自動車専用船についても完成自動車を日本国内から海外に輸出することを想定しているため、全長199mの船が多いです。

 

他にも、内航船では、総トン数199トンや499トン、699トンの船が多いです。大体想像が出来ると思いますが、これを超えると何があるのか調べてみると面白いかもしれません。

 

 

MOL MOL

 

【航路】
CBE航路

 

【寄港地】
四日市‐名古屋‐釜山‐レムチャバン‐マニラ‐東京‐横浜‐清水‐四日市

 

【要目】
Vessel Name: MOL SEABREEZE
IMO Number: 9472579
Vessel Type: Container Ship (Fully Cellular)
Call sign: 3FHF2
MMSI: 370433000
Maiden Name: MOL SEABREEZE
Shipyard: Naikai Zosen Corp
Hull No.: 732
Year: 2010
Registered Owner: Moon Rise Shipping Co SA
Ship Manager: MISUGA KAIUN (HK) LIMITED
ISM Manager: Misuga Kaiun HK Ltd
Crew Manager: Misuga Kaiun Co Ltd
Overall Length: 199.95 m
Breadth: 32.20 m

Maximum depth: 16.60 m
Maximum Speed: 21 kt
Deadweight: 33100 t
GRT: 27104 t
BRT: 27104 t
NRT: 11856 t
Maximum TEU capacity: 2553 teu
Reefer Containers (TEU): 250 teu
Engine Maker: B&W
Engine Type: MAN-B&W 7S70MC-C
Engine Power, kW: 21735
Bow thruster: 1100
Handling equipment: 3 x 45