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2016年外国船社の業績
昨日、主要な外国船社の業績が揃って発表されました。
2016年通期ではWANHAI LINES社を除いて、どこも赤字だそうです。邦船3社も含め、アライアンスを結成し北米や欧州に配船していた船社は全て業績が悪化という結果となりました。
昨年の春、ある船社の担当者が嘆いていました。「船舶の供給過剰などで、アジア〜欧州間の運賃が200ドルまで下落しており、いずれ倒産する船会社も出てくるだろう」と。案の定、夏には韓国のHANJIN SHIPPINGが経営破たんしてしまいました。
しかし、市況としては、2016年上半期で底を打ったようで、通期で黒字転換出来なかったものの、下半期には回復傾向にある船社がほとんどのようです。新しいアライアンスが今月から始まっており、さらに、アジアからの北米・欧州航路の運賃も修復されてきていますので、2017年については、各社とも業績回復が期待出来ると思います。
一方で、これから1万TEUを超えるコンテナ船が続々竣工してきます。供給過剰により、船会社自身の首を締めないことを願うばかりです。今のところ、ALFALINERの情報によれば、新たなアライアンスの開始に伴って、待機コンテナ船の数も減っているようです。また、HANJINの持っていた船も、今後、他船社に用船されて再び動き始めるようです。
待機コンテナ船が急減している。フランスの調査会社アルファライナーによると、3月20日時点の待機コンテナ船は2週間前に比べ43隻減の279隻。TEUベースでも、20万TEU以上減少し112万4556TEUとなった。TEUベースで120万TEUを下回るのは、昨年9月に韓進海運が経営破綻し急増して以来初めて。船型別に見てもほとんどの船型で減少している。
旧韓進海運の船舶41隻・33万4000TEUについては、今年6月までに大部分が再用船される予定となっている。また、スポット用船されるコンテナ船が減少していることから、ここ数週間で用船料が上昇している。
平成29年3月28日付日刊カーゴ
また、この記事の中では、特に3,000TEU〜5,099TEUの待機船が、昨年の10月の128隻から62隻まで減少しているとのことですが、一体どの航路に回ったのでしょうか。このクラスだと、東南アジア航路に回ってきてもおかしくない船型ですが、四日市港に入港しているコンテナ船を見る限り、今のところ影響が無いように見えます。