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かたふりとは?
「かたふり」とは船員用語で、船内で気が合う仲間同士で部屋に集まり、コーヒーやお酒を飲みながら自慢話やよもやま話に話を咲かせることを言います。話に熱中してくると身振りが大げさになり、自然と肩が振れるようになるという説や船の揺れに合わせて雑談をするからという説もありますが、真偽は不明です。船という限られた空間の中では、貴重な情報交換の場であり、柔らかい話から硬い話まで気楽にできる社交場であり、親交を深める場所でもありました。
最近の外航船では、乗組員がすべて日本人という船は無く、現在は、日本人+フィリピン人や日本人+インドネシア人などの混乗船がほとんどです。でも、かたふりは世界共通で健在です。私が乗船していたあるコンテナ船ではフィリピン人との混乗船でしたが、航海中、フィリピン人のクルーとお酒を飲みながら雑談していると、見回りに来るチョッサー(日本人の一等航海士)から「おっ、かたふりしてるな。俺も入れてくれ。」と言われたものです。
ここでは、肩の張らない、私が乗船していた当時の経験や船にまつわる面白い話をお伝えしたいと思います。